気づくと、クローゼットの中が黒やグレー、落ち着いた色の服ばかりになっている。
合わせやすくて失敗しにくいから選んでいるだけなのに、「これって変なのかな」とふと気になる瞬間はありませんか。
誰かに指摘されたわけでもなく、自分でも特に困っているわけではないのに、心のどこかで小さな違和感が残ることがあります。
黒やグレーは安心できる色です。目立ちすぎず、周りから浮きにくい。
その一方で、同じ色が続くと、「本当はもっと別の色も着てみたいのかも」「このままでいいのかな」と思い始めることもあります。
この気持ちは、派手になりたいという欲求ではなく、自分の感覚に少しだけ目が向き始めたサインです。
この記事では、黒やグレーを選ぶときの安心感と、引っかかりを覚える気持ちを比べながら整理していきます。
無理に色を変えるための記事ではなく、今の自分の選び方を、少しだけ立ち止まって見つめるための内容です。
Contents
黒やグレーを選ぶと安心する気持ちと、引っかかる気持ちの違い

黒やグレーの服を着ているとき、いつも同じ気持ちになるわけではありません。
「これで落ち着く」と感じる日もあれば、なぜか少し物足りなく思える日もあります。
同じ色を選んでいるのに感覚が変わるのは、そのときの気分や状況が違うからです。
失敗しにくい色が心を落ち着かせてくれるとき
黒やグレーは、周りの服ともなじみやすく、浮きにくい色です。
忙しい日や、あまり考えたくないときには、「これを着ていれば大丈夫」という安心感があります。
この状態では、服は自分を守ってくれる存在になっていて、違和感はほとんどありません。
同じ色が続くと、急に物足りなく感じる理由
一方で、黒やグレーばかりが続くと、「自分らしさが見えない気がする」「毎日が同じに感じる」と思うことがあります。
色そのものが悪いのではなく、選び方が固定されていることに、心が少しだけ飽きてしまうのです。
この引っかかりは、変わりたいというより、感じ方が変わってきたサインと言えます。
なぜ無意識に暗い色を選びがちになるのか

黒やグレーを選んでいるつもりがなくても、気づけば手に取っている。
そんなことは珍しくありません。そこには、色そのものの好みだけではない理由が隠れています。
目立ちたくない気持ちが色選びに表れること
10代は、周りの目が気になりやすい時期です。
悪目立ちしたくない、変だと思われたくないという気持ちがあると、自然と無難な色を選ぶようになります。
黒やグレーは、その気持ちを静かに守ってくれる色でもあります。
学校生活や周囲の雰囲気に影響されている場合
制服の色、校則、友達の服装など、毎日目にしている景色も色選びに影響します。
落ち着いた色が多い環境にいると、それが「普通」になり、無意識の基準になります。
選んでいるというより、慣れ親しんでいる色を手に取っている感覚に近いかもしれません。
「好き」より「安心」が先に来ているとき
本当はどんな色が好きかを考える前に、「これは大丈夫そう」「これは間違いなさそう」と判断していると、結果として暗い色に偏りやすくなります。
この状態が続くと、安心はあるけれど、少しだけ楽しさが薄れていくこともあります。
黒やグレーが悪いわけではない理由

黒やグレーばかり選んでしまうことに引っかかりを覚えると、「この色をやめたほうがいいのかな」と思ってしまうこともあります。
でも、色そのものに良い悪いはありません。大切なのは、どういう気持ちで選んでいるかです。
落ち着いた色は「今の自分を守りたい」気持ちの表れ
黒やグレーは、安心感や落ち着きを与えてくれる色です。
元気に振る舞うより、静かに過ごしたいときや、自分のペースを保ちたいときに、自然と選ばれることもあります。
それは後ろ向きな選択ではなく、そのときの自分に合った選び方です。
色よりも「選び方」が印象を左右する
同じ黒やグレーでも、シルエットや素材、合わせ方によって印象は変わります。
色を変えなくても、「これを着たい」と思って選んでいるかどうかで、気持ちの納得感は大きく変わります。
色を増やすことより、選んだ理由に目を向けることが大切です。
「変えなきゃ」と思ったときに考えてみたいこと

黒やグレーばかり選んでいる自分に気づいたとき、「そろそろ変えたほうがいいのかな」と焦ってしまうこともあります。
でも、違和感を覚えたからといって、すぐに行動を変える必要はありません。
まずは、その気持ちをそのまま受け止めてみることが大切です。
全部を一気に変えようとしなくていい
色を増やそう、雰囲気を変えようと急に思っても、うまくいかないことのほうが多いです。
無理に明るい色を選んで落ち着かなくなってしまうと、かえって服選びが苦しくなります。
今まで選んできた色を否定せず、少しだけ視野を広げるくらいで十分です。
色を足すより、今の気分を確かめてみる
「今日はどんな気分か」「どんな一日を過ごしたいか」を考えてから服を見ると、自然と選び方が変わることがあります。
色を増やすことが目的ではなく、自分の感覚に気づくことが大切です。
その積み重ねが、次の服選びにつながっていきます。
まとめ
黒やグレーばかり選んでしまうことは、決しておかしなことではありません。
安心したい気持ちや、落ち着いて過ごしたい感覚が、自然と色選びに表れているだけです。
その一方で、もし少し引っかかりを覚えたなら、それは「今の自分の感覚が変わり始めている」というサインかもしれません。
無理に色を変えたり、周りと違う服を選んだりする必要はありません。
大切なのは、なぜその色を選んでいるのかに気づくことです。
安心を選んでいる日も、少し違う気分を感じる日も、どちらも今の自分です。
答えを急がなくても大丈夫です。その違和感をそのまま覚えておくだけで、服選びは少しずつ楽になっていきます。
今は途中でも、その感覚はちゃんと次につながっています。
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